“傷”を悪化させないために

すり傷や切り傷、やけど、掻きこわしやただれなどの皮膚の損傷が起きた際、「怖くて触れない、洗えない」とおっしゃるかたが多くいます。そのうえさらに、そのまま絆創膏やキズパッドなどで覆ってしまっているようです。

 

怖くても、流水下で損傷部をしっかり洗浄してください。

 

異物が付着していたり汚れていると、細菌が感染して炎症を起こし、赤く腫れて痛みを伴い、膿が出てきます。これが化膿です。
細菌がついたままキズパッドなどで覆ってしまうと、内部で菌が繁殖してしまい悪化する恐れがあります。

化膿してしまうと、傷の治りが遅くなったり感染が周囲にもひろがり、抵抗力の低下しているかたではさらに全身へと影響を及ぼしかねません。化膿した状態では抗生物質の投与を要することもあるため、悪化してしまうまえに診察を受けることをおすすめします。

 

すぐに診察を受けられなくても、ご自身での傷の洗浄は必ず行なってください。

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石けんを使用して泡でやさしく洗い、水圧を利用してしっかり流しましょう。異物や細菌を減らし悪化を防ぐことにつながります。

 

2018年4月19日12:40 PM

春はニキビにご用心を。

暖かい季節になりました。新生活のスタートです。
それとともに春はニキビが悪化しやすい季節でもあります。
花粉の影響や新生活へのストレスによるホルモンバランスの乱れなどが原因にあげられます。

悪化しないために・・・
①基本的に洗顔は1日2回、洗顔料でしっかりと。とくに夜(帰宅後)は 花粉やほこりなどの刺激物質を取り除けます。

②しっかり保湿しバリア機能を補います。

③しっかり紫外線対策。

乾燥・敏感肌のかたは、クレンジングや洗顔料で過度に洗いすぎるとバリア機能を低下させる恐れがあります。お肌の状態に合わせてやさしく丁寧にお手入れしましょう。

④適度な運動などしっかり気分転換し、睡眠不足や偏った食生活に気をつけましょう。

スキンケア

保湿剤や日焼け止めのサンプルのご用意もあります。お困りの際はいつでもご相談ください。

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2018年4月2日2:57 PM

春の肌トラブルについて

寒い冬がようやく終わり、暖かい日が多くなってまいりました。足の冷えやしもやけに悩まされていたというかたは、そろそろ過ごしやすくなってきたのではないでしょうか。
ところがその反面、春は意外と肌トラブルや皮膚の疾患が起きやすい季節でもあります。

たとえば・・・
花粉によるアレルギー反応
気温上昇で皮脂腺や汗腺が活発化する
ホルモンバランスの乱れによる肌荒れ
新生活へのストレス  etc…

最近では、花粉皮膚炎、帯状疱疹、ニキビ、水虫などのかたが多く受診されています。また、まだまだ乾燥性の湿疹によるかゆみを訴えてこられるかたも多くいらっしゃいます。

ちょっとしたトラブルも早めに対処し、暖かく穏やかな季節を楽しめるといいですね。いつでもご相談にいらしてください。

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2018年3月23日9:15 AM

ご存知ですか?花粉皮膚炎

春を迎えるこの季節、顔や首などの赤みやかゆみにお悩みのかたが多くいらっしゃるのではないでしょうか。

花粉が皮膚に直接影響を与えて、かゆみや湿疹を起こす花粉皮膚炎の可能性があります。鼻や目に症状がでる、いわゆる”花粉症”をお持ちでないかたにも起こりえます。

鼻や目に花粉がつくと、くしゃみや鼻水、涙が多く出ます。これは体内に入りこもうとする異物(花粉)を追い出そうとする体のしくみです。同じように、皮膚に花粉がつくと追い出そうとするしくみが働き、かゆみや湿疹などの反応を起こします。

花粉皮膚炎

特にお肌が乾燥したり、かゆくてボリボリ掻いてしまうようなかたは、皮膚のバリア機能が低下していて花粉の影響を受けやすい状態にあります。

予防策は
  ①スキンケアでバリア機能を補う
  ②皮膚を清潔に保つ
  ③マスクやメガネで保護する
  ④こまめな掃除で花粉を除去する

スキンケア

もし赤みやかゆみがあっても、掻かないことが大切です。
掻くことで症状は悪化します。
なるべく花粉をよせつけない工夫をして、花粉飛散の時期を乗り切りましょう。
お困りの症状があるときは、お早めにご相談ください。

 

 

 

 

 

 

2018年3月6日12:57 PM

水痘(水ぼうそう)について

いちどかかったら終生免疫を得られるといわれていた水痘ですが、再感染することがわかってきました。
最初の罹患が1才未満であったり、軽症ですんでいた場合などが考えられるようです。また、ワクチンを接種していても軽くかかることがあります。
過去にかかった、予防接種を受けたからと安心せず、周囲で流行していたり似ている症状が出現した場合は、はやめに診察を受けましょう。

☆感染力が非常に強いウィルスです!以下が感染経路です。
・飛沫感染(くしゃみや咳によって飛散したしぶきを吸い込んでしまう)
・接触感染(水疱からの排出物に触れてしまう)
・空気感染(空気中に漂うウィルスを吸い込んでしまう)

☆症状(接触から2~3週間の潜伏期間があります)
皮膚の表面が赤くなる紅斑があらわれ、水疱⇒膿疱⇒痂皮(かさぶた)と変化していきます。
最初は1~2個の虫刺されに似たものがあらわれ、1日かけて全身に広がります。次々に新しい皮疹があらわれるので、新旧の皮疹が混在するのが特徴的な病気です。
発熱も伴うことがあります。特に大人になってから初めてかかると、高熱が出て皮疹も広範囲になったり、子どもよりも重症化する場合があります。

☆すべての皮疹がかさぶたになるまで感染力があります。そのため学校保健法では、『全ての発しんがかさぶたになるまで出席停止とする』と定められています。

水痘の診断が早ければ抗ウィルス薬投与などにより、ウィルスの増殖をおさえられ皮膚症状や全身状態が悪化せずにすむでしょう。
そのためには早めの診察をおすすめします。

 

 

 

2018年2月19日6:44 PM

あると便利! 実はお得!? お薬手帳について

新年をむかえ、いかがお過ごしでしょうか。寒い日が続きますが体調にお気をつけて、元気に毎日を送っていただければ幸いです。

本日はお薬手帳についてお話しさせていただきます。
調剤薬局に処方箋を出す際、お薬手帳をすすめられてことわった経験はありませんか?

《お薬手帳とは》
これまでに処方された薬を記録する手帳のことです。薬名、量、用法、医療機関などをひと目で把握できます。

☆治療のうえで情報の宝庫になります!どんどん活用しましょう!

・薬による副作用の出現やアレルギー歴、病歴などを記載する。
・実際に服用・外用した際の効果をメモする。
・市販薬の使用も記載する。
・検査結果を貼る。                 etc…
⇓   ⇓   ⇓
他院を受診した際にもどんな治療をしてこられたのかを伝えることができます。
重複して処方されるのを防いだり、次の治療を選択する目安にもなることがあります。
また、血液データは内服薬選択のうえで重要な情報です。

☆常に持ち歩けば、もしものときに役立ちます!
外出先でなにかあったときや災害時にも治療の大きな手がかりとなります。

☆お薬手帳でわずかにお得になる場合があります。
手帳持参で、『6か月以内に同じ薬局で処方してもらった場合』に、3割負担のかたで40円お安くなります。

お薬手帳を最大限に有効活用することで、スムーズで無駄のない治療を受けることにつながっていけばよいですね。ご相談があればいつでもお待ちしています。

 

2018年1月25日2:50 PM

実は怖い低温やけど

冷え性でお悩みのかたには強い味方のカイロや湯たんぽ。手軽に使えて便利ですが、使いかた次第では低温やけどを起こす恐れがあります。

低温やけどは、その名のイメージから軽いものと思われがちです。
熱湯やフライパンのような高温のものですと、あまりの熱さにすぐ身を引くので短い接触時間ですみ、皮膚の損傷は表面のみですむことが多いです。

ところが、カイロのように温度の低いものであっても、長時間同一部位に接触していると、いつのまにか熱によるダメージが深い組織に達し、細胞が壊死するほどの重症になりかねません。

気づいた当初は軽症に見えてしまうのがやっかいなところです。すぐに治ると思い込んで放置してしまい、どんどん悪化していきます。

≪絶対にやってはいけないこと≫
☆適温だからと湯たんぽを入れたまま眠りにつく。
☆カイロを肌着に貼りつけてレジャーに夢中になる。
☆電気ストーブの近くやこたつに入ったまま晩酌、からのうたた寝。

⇒いずれの場合も多少のヒリヒリ感や違和感に気づけず、すみやかに取り除くなどの対処ができません。

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低温やけどは放っておいても治りません。治療に長時間かかり、あとが残ってしまうことも多いです。

ならないようにご注意いただき、もしもの際は早めに受診してください。

 

2017年12月27日2:48 PM

脂漏性皮膚炎とは?

季節の変わり目に増えやすいといわれる脂漏性皮膚炎は、男性に多くみられ、頭や顔などの皮脂分泌の多い部位や、わきの下・ソ径部などのこすれやすい部位に発症しやすい病気です。皮膚が赤くなりかゆみを伴なうこともあります。頭皮には乾燥したうろこ状のフケや湿り気のあるフケがあらわれます。

発症にはマラセチア菌という、皮膚に普通に存在する菌が関わっています。マラセチア菌自体は悪いものではありませんが、皮脂を好むという性質があるため、皮脂の分泌が増えると菌も増殖してしまいます。

成人でこの病気になると、自然治癒は困難で、再発を繰り返してしまいます。そのため根気よく継続的に治療しなければなりません。

治療には、炎症をおさえるステロイドを外用しつつ、症状に合わせて抗真菌薬も併用していきます。さらに、強いかゆみを伴なう場合はかゆみを抑える内服薬を、また不足しているビタミンB2・B6を補う内服薬を使うこともあります。

日常生活のなかで悪化の要因をなるべく取り除けるように、以下の点を気をつけましょう。

低刺激のものやこの病気に特化したシャンプーを使用し、毎日洗髪をしましょう。
⇒当院ではシャンプーのサンプルをご用意しています。
外用薬以外にも保湿剤を使い、お肌の乾燥を防ぎましょう。
かいてはいけません。どうしてもかゆいときは保冷剤などでやさしく冷やしましょう。
ストレスや過労も増悪因子です。なるべくゆっくり過ごしましょう。
バランスのよい食事を心がけ、脂肪分・糖分、刺激物の過剰摂取は避けましょう。ビタミンB群や食物繊維をとるようにしましょう。

脂漏性皮膚炎は長くおつき合いしていく病気です。早めに皮膚科へのご相談をお勧めいたします。

2017年11月20日2:37 PM

お肌のバリア機能と乾燥について

湿気の夏が終わり乾燥の季節が訪れてまいりました。寒い季節の肌トラブルといえば皮脂欠乏症、いわゆる乾燥肌があります。

お肌にはバリア機能というものがあり、皮膚のうるおいが保たれた状態できちんと働きます。ところが、空気の乾燥や紫外線、強くこする・掻くなどの物理的な刺激でダメージを受けるとその機能が低下します。

お肌が乾燥するということは、バリア機能が低下していることになります。そのため、肌の保湿ケアによりバリア機能をサポートしなければなりません。
乾燥したままでいると外部刺激に敏感になり肌トラブルを起こしやすくなります。シミやシワの原因にもなりかねません。また、ウィルスや細菌が侵入しやすくなるのでイボや水イボ、水虫といった病気になるリスクが高まります。

保湿をしておくことで皮膚トラブルを防ぐことができます。お気に入りの市販のボディクリームでもかまいませんし、当院で購入できるおすすめの保湿剤のサンプルもご用意しております。

とにかくお肌にうるおいを与える努力を惜しまず、健康なお肌で過ごしましょう。いつでもご相談ください。

2017年10月27日9:19 AM

秋も毛虫皮膚炎にご用心!!

10月になり秋も深まりました。運動会や紅葉狩りにハイキングなど自然に触れ合う秋の行事をまだまだ楽しまれるかたも多いのではないでしょうか。この季節、襟元や足・腕などの露出部にかゆみを発症し、そういえば公園や庭などの植物の近くにいたような・・・と思い当たることはありませんか?
それは「毛虫皮膚炎」の可能性があります。毛に毒が含まれている毛虫にふれることで皮膚にかぶれや発赤・発疹などが起きる病気です。毛虫の季節は春だと考えがちですが、秋にも幼虫が発生し身近な自然に潜んでいます。直接触れなくても、毛虫が毒針毛(毛虫の毒が含まれる毛)を空気中に飛散させ、皮膚や洋服に付着し体がかゆくなります。
また干している洗濯物に毛が付着し、それを着る事で症状を引き起こすこともあります。かゆくてかいたりすると、皮膚に刺さった毒針毛が奥に入ったり、毛が別の部位に付着し、症状が広がることがあります。かゆいと思ったら、早めに皮膚科の受診をおすすめします。

2017年10月17日8:55 AM

お肌の主治医として、あらゆる世代の方が健やかな素肌を保ち・取り戻すお手伝いを。

皮膚の病気は誰でも経験することですが、それだけに放置したり、民間薬などで簡単に済ませて悪化することがよくあります。
私たちは「気軽に相談できる」街のお医者さんを目指します。

町屋皮フ科クリニック。ご予約・お問い合わせは03-6411-1020まで。
診療時間
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09:30~12:30  
15:00~18:00

木曜午前は9:30から12:00まで。
土曜日は9:00から13:00まで。
日曜日は9:00から12:00まで。
祝日は休診。