低温やけどの患者様が増えています!
寒い日が続き、ストーブやホットカーペットなどの暖房器具や湯たんぽ・カイロなどを使用する機会が増えています。
手軽に使え、使用頻度も多いものですが、使用方法によっては低温やけどになる危険性があります。
低温熱傷(やけど)とは、通常なら受傷しない程度の低温熱源に長時間接触することで発生するやけどです。
低温やけどでは、熱源に直接触れている部分は熱さや痛みを感じなくても、皮下組織が長時間に渡って損傷を受けている為、時間とともに損傷部分が壊死してしまう、やっかいなやけどです。
特徴として、受傷直後に痛みや熱さの自覚症状がなかったり、患部も軽い赤みや水疱ができる程度のことが多いです。
1週間~10日ほどでようやく患部に痛みが出現する為、気づいた頃に医療機関を受診しても、すぐにはその後の経過を予測することができないのが特徴です。
自己判断で放置すると、細菌感染を起こしたり、傷跡が目立ちやすい状態で残ってしまう恐れもあります。
その為、根気よく通院し状況に適した治療を受けることが重要です。受傷に気付きましたら、早めに当院を受診して下さい。
低温やけどをしないためには、低温熱源との接触方法に留意する必要があります。
就寝中の受傷が多い湯たんぽやホットカーペットは、使用時の温度が高くなり過ぎないようにしましょう。
また暖房器具を使用する際は、同じ場所が長時間当たらないようにご注意ください。
特に、乳幼児や高齢者・身体の不自由な方には周りの方の配慮が必要です。
再発を繰り返す単純ヘルペスについて
単純ヘルペスは、私たち誰もがかかる可能性のあるごくありふれた皮膚の感染症です。
単純ヘルペスウイルスは、2種類あり口の周辺や顔全体と陰部に発症するものがあります。
通常、口唇・顔面ヘルペスは、乳幼児期に口内炎をともなう風邪症状として初めて感染します。
経過としては、皮膚や粘膜の違和感→水疱→ただれ→かさぶたといったコースを1~2週間でたどりその後しばらくは全く症状はみられません。
単純ヘルペスウイルスは、一度うつると一生涯からだの中に潜んでいるため、その人の抵抗力が弱まると急に出てきて暴れだします。
抵抗力が弱まる原因には、日光の当たりすぎ、ストレス、疲れ、発熱、生理、免疫力が落ちているなどが挙げられます。
また、同じところに繰り返して発症するのが特徴です。
症状は通常軽いですが、ときに重くなることがあり、アトピー性皮膚炎の方では、全身性の発疹(カポジ水痘様発疹症)を起こすことがありますので注意が必要です。
単純ヘルペスウイルスは、からだのいろいろなところに水疱を作り、部位によっては症状や治療法が変わってきます。
そのため、相談しづらい部位でも医師にはつつみ隠さず相談して、正しい治療を受けることが繰り返しの発症に悩まされない一番の近道です。
ウイルスの活動を抑える良い薬もあり、症状がひどくならないうちに治す治療が可能となりました。
ご心配な方は、ご相談ください。
2014年12月9日2:08 PM帯状疱疹の患者様が増えています!!
帯状疱疹は水疱瘡と同じウイルスが原因となって生じるもので、初めは身体の左右どちらかに刺すような痛みが生じ、そこに出来た赤い発疹が帯状の小さな水ぶくれとなることに病名が由来しています。
帯状疱疹は高齢者の方がかかる疾患と思われがちですが、子どもの頃水疱瘡にかかったことのある方なら誰にでも起こりうる可能性があり、日本では6~7人に1人がかかると推定されています。水疱瘡のウイルスは完治したあとも神経節と呼ばれる神経細胞が集まった部分に潜伏している為、過労やストレス・怪我・病気・加齢などさまざまな要因で身体の免疫力が低下すると復活し、帯状疱疹を発症します。季節の変わり目に発症することが多いとも言われており、寒さが厳しくなって当院を受診する患者さまも増えています。
無理をしたり適切な治療を受けずに放置すると重症化する恐れもありますので、ピリピリとした痛みや見慣れない発疹などの異常を認めたら、出来るだけ早く皮膚科におかかりください。
2014年11月27日1:42 PM手あれが気になる季節になりました
気温が低くなり、皮膚の乾燥とともに手あれがひどくなったと実感する人が多くなったのではないでしょうか。
手あれは、指先を使うことが多い人にみられます。
石けんや洗剤などを使って頻繁に水仕事をしたり、指先をよく使ったりしたあとにお手入れをしないで放っておくと水分が失われやすくなり、皮膚のうるおいが保てなくなるからです。
手あれが進むと、赤みやかゆみも伴ってきて小さな水ぶくれやひび割れもみられ手湿疹の状態まで進んでしまいます。
日常生活では、手の洗いすぎには注意し小まめにハンドクリームなどで保湿しましょう。
木綿の手袋などを着用して、指先を直接刺激しないようにしましょう。
また、水仕事をする際にはその上からゴム手袋を着用して直接洗剤に触れないようにする等刺激を避けましょう。
手あれが気になる方は、症状がひどくなる前に受診してご相談下さい。
(当院では、木綿の手袋もご用意しております。ご購入の際はお気軽にお声かけ下さい。)
アレルギー検査について
こんな症状が気になったことはありませんか?
◆お魚や卵を食べると湿疹が出る
◆フルーツを食べると口の周りが痒くなる
当院では、採血によるアレルギー検査を行っています。
動植物・食べ物などから気になる項目を複数選択して検査を行いますので、
お心当たりのある方はご相談ください。
※小さなお子様は専門の病院をご案内させて頂く場合がございます。
2014年10月30日2:07 PM皮膚の乾燥が気になる季節です!~からだの洗い方に気を付けましょう~
乾燥が気になる季節になりました。
普段の入浴の仕方はどうですか?
今回は、入浴時のポイントについてお話します。
・熱いお湯や長風呂は避けましょう。(適温は38~41℃です)
・スポンジやナイロンタオルなどでゴシゴシ洗うと皮脂をとりすぎてしまい皮膚を傷つけてしまいます。
綿などの刺激になりにくいタオルや手でやさしく洗いましょう。
・石けんをよく泡立てて洗うと、十分な洗浄効果が得られます。
泡立てネットなどを使って石けんをよく泡立て、できるだけ素手で爪を立てずに指の腹を使ってよく洗いましょう。
素手で洗うと適度な力で洗うことができ、日々の皮膚の状態を実感することができます。
・ぬるめのお湯でよくすすいで、石けんを十分に洗い流しましょう。
~入浴後のスキンケアとして~
保湿剤は入浴後できるだけ早めに塗りましょう。5分以内が効果的です!
乾燥が気になるようでしたら、ご相談下さい。
乾燥肌の患者様が増えています!!
9月に入り、徐々に「乾燥が気になる」といった患者様が増えてきました。
肌が乾燥すると通常、弱酸性に保たれている皮膚のphがアルカリ性に傾き、細菌が繁殖しやすくなります。
それにより、髪や衣服が触れる程度の軽い刺激でかゆみを感じたり、使い慣れた化粧品で赤くなるなど、
刺激に対して敏感になりやすくなります。
また、かゆみがひどくなり掻きむしってしまうと皮膚がはがれ落ちたり、赤みやひび割れなどの
急性湿疹を生じる場合もあります。
乾燥が気になる方は早めに皮膚科を受診し、保湿剤などでしっかりとケアをしましょう。
2014年9月26日2:07 PM秋の花粉にご注意!!
花粉といえば春先のことと思いませんか?
実は秋にも花粉は飛散します。
※ 秋の代表的な花粉の種類と飛散時期
ブタクサ:8~10月
ヨモギ:9~11月
カナムグラ:8~10月
眼のかゆみや充血、鼻の症状などはございませんか。
主な症状は春の花粉症と同様で、くしゃみや鼻づまり、目のかゆみ、充血などですが、個人差があり、喘息を引き起こす人もいるので要注意です。風邪と間違える人もいますが、風邪の鼻水は粘り気があり、花粉症の鼻水はサラサラしていることが多いのがポイントです。
イネ科やブタクサ・ヨモギなどの花粉による症状かもしれません。また、ダニやハウスダストなどのアレルゲンは一年中あり、症状が出ることがあります。
※秋は、夏に繁殖したダニの死骸などハウスダストが増えやすい季節です。ハウスダストによるアレルギーと花粉症の見分けもつきにくいので、秋口にくしゃみや鼻水が止まらなかったり、毎年この時期に風邪をひくという人は、病院での診察をおすすめします。花粉症と診断されたなら、薬を処方してもらい、早めに治療することが大切です。
ご心配なことがございましたら、当院にご相談して下さい。
当院では、採血によるアレルギー検査も行っております(小さなお子様の採血は場合によっては小児科へご案内することがあります。あらかじめご了承ください)。
2014年9月10日2:32 PMとびひにご注意ください!
伝染性膿痂疹(とびひ)は、あせもや虫刺さされなどのひっかき傷から皮膚を溶かす毒素を持った細菌が侵入することによって、やけどのような湿疹が広がり、まるで火の粉のように自分や他人の身体に症状が飛び火する疾患です。
お子さまだけの疾患と思われがちですが、大人でも過労やストレスなどで免疫力が低下していると感染してしまいます。また、お顔や四肢など露出して手が届きやすい場所に出来ることが多く、強い痒みを伴うため、寝ている間に掻きむしって症状を広げてしまったり、そのまま放置すると跡が残ってしまう恐れもあります。症状に気づいたら、出来るだけ早めにご受診ください。
2014年7月25日10:07 PMその症状、水虫じゃないかも・・・
《小さな水疱ができてかゆい》《手足の皮がむけてくる》
サンダルなどで素足を出すシーズンになると、こんな症状から真っ先に水虫を疑うお声を聞くのですが、きちんと検査してみると実は汗疱(汗疱性湿疹・異汗性湿疹)だったというケースが意外に多いです。
汗疱は ①水虫と似た症状が出現する点 ②春・夏に悪化し秋になると軽快することが多い点から水虫と間違われやすいものの、菌が存在する疾患ではない為感染の恐れはありません。
患者さまの中には、市販の水虫薬を一生懸命塗ったのに良くならず、時間とお金をかけてからやっと皮膚科を受診されたという方もいらっしゃいますが、顕微鏡で菌を確認しないと見分けがつきにくいケースもありますので、疑わしい症状が出た時は自己判断せずに医療機関で検査を受けてください。結果に合わせた正しい処方薬で困った症状を早めに治療しましょう!
2014年7月13日4:47 AM