それ、本当に水虫ですか?
夏に多い皮膚科の病気のひとつに足の水虫があります。
水虫には以下のタイプがありますが、必ずしもかゆいわけではありません。
①趾間型・・・足の指間の皮がめくれたりジクジクする。乾燥性のものもあり。
②小水疱型・・・足の裏や縁に小さな水疱ができる。
③角質増殖型・・・足の裏の皮膚が厚くなり、ガサガサ乾燥してひび割れを起こすこともある。
一方で、水虫と誤解されやすい病気は、、、
♢接触性皮膚炎(いわゆるかぶれです)
直接皮膚に触れたものが原因で起こる炎症や湿疹。塗り薬や化粧品、衣類や植物、洗剤に薬品と、原因は様々。
♢汗疱・異汗性湿疹
足や手に小さな水疱が多発する病気で、夏季に発症することが多いため汗と関係があるともいわれている。
同じような症状を呈する病気でも原因が違うと治療も変わってきます。水虫には抗真菌薬を用いますが、かぶれや汗疱にはステロイド剤を用いることがあり、そのステロイド剤を水虫に塗ってしまうと水虫菌は活発になってしまいます。
自己判断での性急な治療はかえって症状悪化を招き、その結果、完治まで遠回りになります。
水虫の治療薬は市販薬でも処方薬でもかぶれることがあります。水虫でもないのに水虫薬を塗ってかぶれを起こし、かぶれで荒れた皮膚に水虫菌がつけば、通常よりも簡単に感染してしまうという悪循環にもなりかねません。
そうなるまえにぜひご相談を。いつでもお待ちしております。
とびひにご注意を!
虫さされやあせもなど、露出した肌のかゆい部分を、お子さまはなんのためらいもなくボリボリ掻きむしります。
ところが、
その手には細菌が無数についていて、掻きむしってできた傷から感染を起こします。その感染部分を掻きむしり続け、その手で他のかゆいところも掻きむしり、、、こうして徐々に感染部分は広がってゆきます。これがとびひです。
とくに、鼻ほじりのクセがあると要注意です。鼻の穴はとびひの原因となるブドウ球菌の温床です。鼻をいじったその手で体のあちこちに菌をばらまきます。
掻いていたところがジュクジュクしていろいろなところにうつってきたという症状がある場合は、とびひの可能性があります。抗生物質の投与が有効になりますので早めのご相談をおすすめします。
とびひと診断されたら、、、
★さわらない、いじらない、かかない。
★清潔第一
石けんでやさしく洗い、清潔なタオルで水気をおさえて吸い取りましょう。
★処置
患部に薬を塗りガーゼや包帯で覆ってしまいましょう。寝ている間に掻けないようにしたり、他のひとにうつしてしまうリスクを避けられます。
とびひを予防するために、、、
☆毎日お風呂に入るかシャワーを浴び、石けんを使って洗いしっかり流しましょう。
☆湿疹やアトピーなどかゆみを伴なう疾患の治療をきちんとしましょう。
☆虫さされや傷は早めに対処しましょう。
☆爪を短く切り、外出後や遊んだ後は手をよく洗いましょう。
☆鼻をいじるのをやめましょう。
とびひになると、体の接触から他のひとにうつしてしまったり、症状を悪化させるリスクがあるためプールに入ることができません。ならないようにしっかり対策し、楽しい夏をむかえましょう。
2018年5月1日10:31 AM