低温やけどを未然に防ぎましょう
低温やけどは、あたたかくて心地のよいものに長時間接することで起こります。温度は40~50℃程度のものです。心地よいため無防備に使いがちですが、油断するとダメージを与える凶器にもなりえます。
お手軽な保温グッズが恋しくなるこの季節、上手に使って寒い冬を乗り切りましょう。
保温グッズのなかでも、カイロや電気あんかのように体に直接あてるものだけでなく、ヒーターやこたつなどの暖房器具でも長時間同一部位にあてていれば低温やけどの危険があります。
低温やけどの場合、熱した油や熱湯に触れたときのような激しい痛みがないため、受傷していることに気づきにくいのが怖いところです。
最初は赤くてヒリヒリする程度でも、1日経過して水ぶくれができてしまった、というような変化が起こります。気持ちよいと感じながらも、長時間あててしまえば熱のダメージはじわじわと皮膚の深部に達し、気づいたときには重症な、治りにくい状態になってしまっています。
~予防するための注意点~
★使い捨てカイロ・靴下用使い捨てカイロ
・貼るタイプのものは必ず衣類に貼り、長時間同一部位への使用は避けましょう。また、貼ったまま眠らないようにしましょう。
・カイロを貼りつけたうえからサポーターやガードルで締めつけると、圧迫により血流が悪くなりやけどが進行する恐れがあります。
・靴下用カイロは靴を脱いだ状態のときや他の部位に使用すると、酸化が過剰になり高温になる可能性があるので注意して使用しましょう。
★湯たんぽ、あんか、電気あんか
・厚手のタオルや専用カバーなどに包んでいても、低温やけどを起こす可能性はあります。早めに布団に入れて温めておき、就寝時には布団から出すようにしましょう。
・足を乗せていると、その部分の圧迫により血流が悪くなりやけどの進行が早まってしまう危険があるのでやめましょう。
★電気毛布、電気敷布
・早めにセットして布団を温めておき、就寝時には電源を切るか、タイマーを1~2時間でかけて、途中で切れるようにしておきましょう。
★電気こたつ
・電気こたつに入ったまま眠らないように注意しましょう。
★ホットカーペット
・ホットカーペットの上で眠らないように注意しましょう。
★ストーブ
・電気ストーブを近くに長時間置かないようにし、つけたまま眠らないようにしましょう。
※疲労感の強いときや飲酒後などは、ちょっとウトウトだけではすまず、眠りこんでしまい、熱さに対する反応が鈍くなりますので注意が必要です。
見た目に変化がなかったり、たいした痛みではなくても、皮膚の深いところで異常が起きているかもしれません。大丈夫だろうと自己判断せず、早めの受診をおすすめします。
2018年12月17日2:46 PM