脂漏性皮膚炎とは?
季節の変わり目に増えやすいといわれる脂漏性皮膚炎は、男性に多くみられ、頭や顔などの皮脂分泌の多い部位や、わきの下・ソ径部などのこすれやすい部位に発症しやすい病気です。皮膚が赤くなりかゆみを伴なうこともあります。頭皮には乾燥したうろこ状のフケや湿り気のあるフケがあらわれます。
発症にはマラセチア菌という、皮膚に普通に存在する菌が関わっています。マラセチア菌自体は悪いものではありませんが、皮脂を好むという性質があるため、皮脂の分泌が増えると菌も増殖してしまいます。
成人でこの病気になると、自然治癒は困難で、再発を繰り返してしまいます。そのため根気よく継続的に治療しなければなりません。
治療には、炎症をおさえるステロイドを外用しつつ、症状に合わせて抗真菌薬も併用していきます。さらに、強いかゆみを伴なう場合はかゆみを抑える内服薬を、また不足しているビタミンB2・B6を補う内服薬を使うこともあります。
日常生活のなかで悪化の要因をなるべく取り除けるように、以下の点を気をつけましょう。
☆低刺激のものやこの病気に特化したシャンプーを使用し、毎日洗髪をしましょう。
⇒当院ではシャンプーのサンプルをご用意しています。
☆外用薬以外にも保湿剤を使い、お肌の乾燥を防ぎましょう。
☆かいてはいけません。どうしてもかゆいときは保冷剤などでやさしく冷やしましょう。
☆ストレスや過労も増悪因子です。なるべくゆっくり過ごしましょう。
☆バランスのよい食事を心がけ、脂肪分・糖分、刺激物の過剰摂取は避けましょう。ビタミンB群や食物繊維をとるようにしましょう。
脂漏性皮膚炎は長くおつき合いしていく病気です。早めに皮膚科へのご相談をお勧めいたします。
2017年11月20日2:37 PM